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プリントTシャツのカギはこれだ

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輸出入はほとんどないので、日本ポリオレフィンフィルムエ業組合の出荷統計をそのまま利用すると約15万トンだ。 というわけで、この「三悪」の合計が約38万トン、廃プラスチック排出量の7.5パーセント、プラスチック総生産量に対しては3パーセント強である。
おわかりだろうか。 スーパーという営業形態を廃するとか、買い物袋持参でなければ商店への立ち入りを禁止するとか、流通・消費の構造を変えなければけっしてできないことだが、トレイ、ラップ、レジ袋をすべてなくしても、プラスチックのゴミは7・5パーセントしか減らないのだ。
それでもなおムダに使わないことに意味があるとしても、これでは「問題」の解決にはほど遠い。 何がプラスチック再生利用のネックになっているのか第二点の再生利用への協力ということになると、当然のことながら数字の上ではもっと微々たるものだ。

ともあれ、先駆的な実践の現状を見てみよう。 プラスチック・リサイクルの分野ではすでに高名なEという会社がある。
本来、PSPトレイのメーカーだが、90年秋からスーパーを説得して一枚一円で使用済みトレイを回収し、これを溶融して再生ペレット化、契約企業で植木鉢やハンガー、ペン立てなどに加工してもらい、リサイクル参加店が再生品を売るというシステムを導入した。 当初、福山と大阪の4店だった参加店が一年間で7百店近くなり、91年10月25日の再生資源利用促進法(リサイクル法)施行に先駆け、それまで岡山県に一カ所だった再生プラントを茨城、宮城でも稼働させた。
続いて佐賀、愛知の同社配送センターにも再生プラントを併設するという。 再生品も植木鉢やペン立てでは需要が限られるので、今後はふたたび食品トレイに加工、表面だけヴァージン原料を使用して食品衛生法や業界の自主的な衛生安全基準をクリアする方針である。
コストはヴァージン原料のみの場合より5パーセント上がるというが、これなら再生プラスチックの販路に悩むことはない。 おそらくPSPトレイのリサイクル事業は軌道に乗るだろう。
問題は回収率である。 現在、同社がリサイクルする量は1000トン強で、参加店の消費量の3分の一近くが回収されているという。
逆から見ると、同社が構築したPSP循環サイクルから3分の2以上が逸出しているわけだ。 「ゴミ問題」は3分の1しか解決されていない。
なお、PSP(発泡ポリスチレン)全体では、魚市場経由や専門の回収業者、エフピコのような業界の独自回収を合わせても回収率は7パーセント程度らしい。 業界団体が回収活動を支援する動きもあるし、一部の家電メーカーが配送ルートを逆流させて緩衝材を回収する方法を試験的に採用してもいるが、どこまで回収率を上げられるか。
PSPトレイと並ぶリサイクルの目玉、PETボトルでも事情は似たようなものだ。 各地の自治体が回収を始め、生協が店舗に回収ボックスを設置している。
また、ボトル成形メーカーの大半と樹脂メーカー全社からなるPETボトル協議会は、廃棄物処理会社と合弁で再生処理のモデルプラントを92年春に稼働させる予定である。 いずれも再生ペレットになり、シャンプーや洗剤の容器などに再利用される。
自治体の場合、母数が定かでないので回収率は算定できない。 回収量の実績はせいぜい月に数トン。
生協は販売するものの約7割という高回収率の例もあるが、せいぜい月にキログラムの単位。 PETボトル協議会の計画は年間約5000トン。

組織づくりが進めば回収率の向上が望めるとしても、一割のラインに到達するのさえ何年かかるかわからない。 消費者もかかわる形で曲がりなりにも再生利用が行なわれている例を二つ挙げたが、プラスチック再生事業そのものは、もう少し広い領域で実践されている。
一つは、プラスチック・メーカーから出る製造端材など未使用の廃プラスチック。 これを再生ペレットにしたものはヴァージン原料に混入して製造工程に戻る。
これを単純再生と言い、未使用品でなければならないのは、異物混入や劣化の防止のためである。 もう一つは、使用後のものを回収して再生加工品を作るもので、これを複合再生と言う。
複合再生に用いられるのは、事業所から出る使用済み包装材、発泡ポリスチレンの輸送用容器や緩衝材、園芸ハウス用塩ビ、漁網など、量がまとまっており、汚れが少ないか汚れの素性がわかるものだ。 前述のPSPトレイ、PETボトルは特例で、普通は物質別に分けたりせず、複数のプラスチックを溶融して擬木、土留め板、ベンチ、杭、一輪車用バケット、トラック用荷台保護板、タコつぼといった土木建築・農林水産・運送などの産業用資材に加工する。
製品の大半は、木材、コンクリート、金属などが使われていた分野で使われ、腐食しないプラスチックの長所が重宝がられて需要はあることはある。 しかし、耐用年数が非常に長いために更新需要がほとんどなく、将来的に大きな市場を期待できるものではない。
結局、廃プラスチックからのプラスチックの再生はごく一部でしか実行不可能であり、いまのところ、再生量は推定59万トン、再生率は排出量の2・7パーセントである。 進まない廃プラスチックの燃料化廃プラスチックをプラスチックに再生するより、理屈の上ではもう少し減量効果が期待できそうなのが燃料としての再利用である。

プラスチックの発熱量は物質によって一キログラム当たり4000キロカロリー以下から一万1000キロカロリー以上と異なるが、平均7500キロカロリー、これを熱源として使わないテはないし、もともと石油由来のプラスチックを燃料にするのは合理的なはずだ。 ところが、実際にはそうではない。
燃料化の現状を固形燃料化と再油化・ガス化に大別して見てみよう。 もっとも単純な固形燃料は、工場や事業所から出るまとまった量の廃プラスチック、たとえば電線被覆や成形端材をチップ状に切断したもので、廃タイヤや木くず、繊維くずなどといっしょに窯業などの工業用燃料になる。
少し手が込んだのでは破砕したあと夕ドン状に成形したものがあり、さらに洗練されたものは、発熱量の異なる各種のプラスチックを使用するボイラーに適する発熱量にブレンドし、熱が安定的に供給されるような形状に溶融・成形される。 これらも工業用燃料である。
このほか、家庭から出るポリ袋などを木くず、紙くずと混ぜて固形燃料化し、公共施設の暖房、給湯に用いている自治体もあるが、事業としては燃料の販売利益はほとんど見込めず、埋立て費の節減分を利益とみなすことでかろうじて成り立っている状態だ。 再油化・ガス化のほうは、熱分解でプラスチックを油状・ガス状の炭化水素に戻してしまうものである。
高分子物質を還元状態で加熱すると、分子と分子の結合が切断されて低分子に分解する。 焼却、すなわち酸化状態での加熱にくらべて排ガス発生量が少なく処理も容易、残澄の量も少ないし、含まれる重金属も安定する。
原理的にはいいことずくめのように思える。 そのため、廃プラスチックの排出が目立ち始めた70年代初頭からいくつもの開発研究が進められてきた。
自治体の収集ゴミから分別した廃プラスチックを用いる実証実験も行なわれ、技術そのものはとっくに完成している。 だが、いまのところ実用レベルで稼働している再油化・ガス化のプラントは少ない。

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