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ソフトウェア新製品の機能紹介
アップル プロダクトマーケティングのソフトウェア担当シニアディレクター、カーク・ポールセン氏が、iLife '09とiWork '09に追加された新機能について、デモを交えながら説明してくれた。Macworld Expoの初日に行われた基調講演の内容とかぶる部分もあるが、そこでは触れられなかった細かい部分にも踏み込んでいる。ここで紹介しよう。
●さらにすごいことを、より簡単に――Keynote '09
ポールセン まずはiWorkから紹介しましょう。「iWork '09」は、同製品にとってメジャーアップグレードですが、新バージョンの方向性を最もよく示しているのが「Keynote '09」です。
その方向性とは「さらにすごいことを、これまで以上に簡単に実現すること」。その分かりやすい例として「Magic Move」を取り上げましょう。Magic Moveは、あるスライドと次のスライドに繰り返し登場しているオブジェクトに着目し、自動的にアニメーションを生成します。
例えば、ここにあるトランプのカードをコピーして、次のスライドにペーストしたとします。2枚目のスライドには光の反射を加えたり、角度を変えたりと変化をつけていますが、この2つはもともと同じオブジェクトです。ここでMagic Moveのトランジションをかけてみましょう。特殊なアニメーション設定などは一切していませんが、ご覧下さい。このようにカードが、1枚目のスライドの場所から2枚目のスライドの場所までスムーズにアニメーションするのです。
また、1枚目のスライドにはあったけれど2枚目のスライドにはないカードは、フェードアウトして消えます。そして2枚目のスライドにしかないオブジェクトは、フェードインして現れます。両方のスライドにあるオブジェクトは、滑らかな動きのアニメーションとして表示されます。
これまでこのようなアニメーションを作るためには、1つのスライドの上で、オブジェクトの出発点と終点を決めてアニメーションさせるといった煩雑な操作をしていました。しかも、これらのアニメーションはすべてリアルタイムレンダリングで実現しています。
――これはLeopardのCore Animation技術を使っているのでしょうか
ポールセン その通りです。
――オブジェクトが同一のものかどうかはどのようにして認識しているのでしょう?
ポールセン コピー&ペーストしたオブジェクトは同一のものとして見なされます。それ以外にも、例えばスライドの複製を作ることで同一オブジェクトを用意することができます。
というわけで、Keynoteで用意された3つのアニメーション機能の1つ目がこのMagic Moveです。そして、2つ目は「Object Transition」と呼ばれる機能です。
これはオブジェクト単位でのトランジション効果をつけるためのものです。例えばこのスライドにはたくさんのiPod nanoが並んでいます。このiPod nanoが1つ1つ回転しながら表示されるスライドを作ろうとすると、これまではiPod nanoを1つ1つ選択してからアニメーション効果をつけ、タイミングを設定するといった操作が必要でした。しかし、Object Transitionでは、これが1回の操作で行えるようになります。左回転から右回転への切り替えも、スピードの調整も1回の操作のみです。
続いて、こちらのスライドにはCDジャケットのアルバムが並んでいますが、これらのジャケットがズームして消えるアニメーションを作りたい場合も、オブジェクト単位でズームして消えるアニメーションを簡単に設定できます。
ポールセン さて、Keynoteの3つ目のアニメーション機能はテキストアニメーションです。(画面を示しながら)ここでBushというテキストをコピーし、次のスライドにペースト、これをObamaに書き換えてアニメーション効果を選ぶと、このようにアニメーションできます。
同様に「Twice as fast」というテキストをコピーして、次のスライドに張り付け、これを「Half the price」に書き換えてアナグラムという効果をかけると、文字の順番が入れ替わるような効果でテキストが切り替わります。
アナグラム効果は2種類用意されています。1つは文字が底辺にあわせて横スライドするストレート効果、もう1つは文字が弧を描きながら飛び跳ねるようにして入れ替わるアーキングエフェクトです。このようにとてもシンプルなのに、非常に高度なアニメーションを実現できるエフェクトが用意されています。これが新しいiWork '09の方向性です。
新しいグラフのアニメーション効果も充実しました。これまではグラフのバーが下から上に伸びるgrowという効果しかありませんでしたが、しかし、最新版ではグラフをZ軸方向に動かす効果が加わっています。グラフがZ軸方向に回転しながら現れるエフェクトや、パイチャートのパイがZ軸方向にフェードインしてくるエフェクトです。
ポールセン それと、基調講演でフィル・シラーが言わなかった重要な機能として、線の接続機能があります。スライド上に描いた線をオブジェクトにくっつけておけば、オブジェクトを動かした時に、ちゃんと線の向きもそれにあわせて変わってくれるのです。
Keynoteについて、もう1つ最後にお見せしたいのが「Keynote Remote」という機能です。iPhoneに99セントのアプリケーションをインストールしてMacと無線LAN接続すると、iPhoneの画面にスライドが表示され、フリックする操作でスライドを前後に切り替えることができます。
――このときMacとはパスワードを使って1対1の接続をするのですか?
ポールセン ……その通りです。iTunes用のリモコンアプリと似た設計で、4桁の数字をパスワード代わりにしています。無線接続でも接続は安定していて、縦長表示モードと横長表示モードの切り替えも可能です。
――私は講演が多く、現在「StageHand」というアプリケーションを使ってKeynoteのスライドをめくっています。このStageHandを使うと、スライドを順番に再生するだけでなく、好きなスライドを選んで、そこに飛ぶことができるのですが、同様のことは可能でしょうか?
ポールセン 最初のスライドと最後のスライドにジャンプすることはできますが、任意のスライドに飛ばすことはできません。
●書類やデータの共有も簡単に――Numbers
ポールセン 次はiWorkに含まれるNumbersについて紹介しましょう。ここでお見せしたいのは、チャート・リンキングという新機能です。ここでKeynoteに新しいスライドを作り、Numbersで制作した販売データをコピー&ペーストします。するとグラフの横に、リンクがあることを示すボタンが表示されます。
ここでNumbersに戻って、グラフに変更を加えてみます。グラフの種類を変えても背景を変えても、それがきちんと反映されるのが分かるでしょう。それでは、KeynoteやPagesでリンクされたグラフを使っているあいだ、仮にNumbersが起動していなかったらどうなるでしょうか。このボタンをクリックすると、ちゃんと元になったグラフが作られたNumbersのスプレッドシートが開くようになっています。
ポールセン 続いてはPagesです。まず1つ目ですが、PagesにとってはMicrosoft Wordとの連携が非常に重要な課題です。これまでのPagesでは、作った書類をWord形式で書き出すことはできましたが、書類をそのままWord形式で保存して、使い回すことはできませんでした。
今回はその点を改め、保存時のフォーマットのオプションの1つとしてWordを選べるようなっています。また、新たに加わった共有メニューを使って、Word形式に変換した書類をメールに自動的に添付するといったことも可能になりました。
ポールセン 最後にちょっとだけ「iWork.com」についても紹介しましょう。この機能では、アドレスブックから名前を選んで「共有」というボタンをクリックすると、Pagesの書類をWord形式とPDF形式に変換したうえで、3形式の書類を同時にiWork.comのサーバーにアップロードします。
共有された書類はWebブラウザ上で閲覧が可能で、右側には書類を共有しているほかのユーザーとの対話が表示されます。また、書類上には、書き込んだ人物の名前とタイムスタンプが書かれた色付きの付せんという形で注釈も表示されます。
――書類の共同編集やバージョン管理もできるのでしょうか?
ポールセン 今のところこの機能は、iWork '09を購入したユーザー向けのβテストという形での提供で、すでにできあがった書類を共有する機能しか用意されていません。
現在のフォーカスしているのは2つ。1つは、作成したのとそっくりそのままの書類を、ほかの人がMacやPCといった環境に関係なくWebブラウザで見られるようにすること。そして2つ目は、同様にそっくりそのままの書類を、Pages形式、あるいはWord形式またはPDF形式でダウンロードできるようにすることです。
――iPhoneのSafariブラウザからでも見ることはできますか?
ポールセン 対話などの部分は見ることができませんが、書類部分だけなら大丈夫です。
――注釈などは?
ポールセン 今のところ閲覧できるのは書類部分だけです。
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